「QスイッチYAGレーザーの経過・注意点について」

虫眼鏡でシミを見つける女性

QスイッチYAGレーザーは、Qスイッチルビーレーザーと同様に老人性色素斑(シミ)の治療として多くのクリニックで使用されています。

Qスイッチルビーレーザーに比べると薄いシミには反応しづらいという印象ですが、Qスイッチルビーレーザーよりも深い組織への到達が可能であることや、新しい機種のものは肝斑と老人性色素斑が混在している場合にも治療可能であることにより、2番目におすすめのレーザーです。

元皮膚科看護師が1番にお勧めするシミとりレーザーであるQスイッチルビーレーザーの詳細は「Qスイッチルビーレーザーの効果と経過について」のページをご覧ください。

この記事を書いた人 看護師L&K

ニックネーム:L&K
役職:看護師・保健師
私は4年間大学病院に勤務し、その後5年間クリニックに勤めました。現在は2児の母として子育てに奮闘してます。私の経験したことを皆様の役に立つために分かりやすく執筆してきます。


1.QスイッチYAGレーザーの効果

顔にシミがある女性

QスイッチYAGレーザーは、532nmと1064nmの二つの波長の光を出すことができるという特徴があります。

532nmは、メラニンの吸収率が高く、皮膚の浅いところにとどまるので、皮膚の浅いところにメラニンがある老人性色素斑や扁平母斑などのシミに用います。

1064nmは皮膚の深いところまで達するので、皮膚の深いところにメラニンがあるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)や青あざなどに使用されます。また、QスイッチYAGレーザーの中でも新しい機種で、「レーザートーニング」というモードを使用すると、肝斑にも使用できるという特徴があります。

 

効果が出やすい人

個人差はありますが、効果が出やすい人はレーザーが反応しやすいような境界線がはっきりとした色素がしっかりあるシミのある人です。

また、QスイッチYAGレーザーの機種にもよりますが、新しい機種は肝斑とシミが混在している人にも効果的であり、モードを変えての照射でどちらも取り除くことができます。

これは他のシミ治療のレーザーにはないメリットです。そしてどんな状態のシミであれ、レーザー照射後しっかりと注意事項を守ってアフターケアを行える人は、そうではない人に比べて効果が出やすいと言えるでしょう。

 

効果が出づらい人

効果が出づらい人は、個人差はありますが境界線が不明瞭な薄いシミがある人です。このレーザーはQスイッチルビーレーザーに比べると色素が薄い境界線があまりはっきりしないシミには反応しづらいように思います。

また、「シミ」と診断された場合でも、一見似ていることがあるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)というアザの一種と見間違えて診断されていることも稀にあるそうです。治療をしてもあまり効果がないときは稀に診断名が違うことがある為、しっかりと医師に確認すべきでしょう。

 

2.QスイッチYAGレーザーの経過

キュースイッチヤグレーザーを受ける女性

Qスイッチルビーレーザーと同様にレーザーを照射してすぐにシミが消えるわけではなく、ダウンタイムがあり、時間の経過と共にきれいに取れていきます。以下にレーザー治療後の経過について細かくお話していきます。

 

QスイッチYAGレーザー治療後3~5日前後

照射部位に薄い茶色いかさぶたが生じます。かさぶたの上から処方された軟膏をしっかりと塗って常にテープで保護しておきます。

 

QスイッチYAGレーザー治療後1週間~10日前後

かさぶたが自然と取れてきます。かさぶたが自然に取れると保護テープはもう貼らなくてよいです。

かさぶたがとれた後、シミの色は軽い炎症を残した薄いピンク色のような皮膚になりますが、治療後1ヶ月ほどで徐々に炎症が消えて、ピンク色の肌は目立たなくなり、周りの肌になじんできます。

 

QスイッチYAGレーザー治療後1ヶ月

照射した部分の色は、ほぼ元の状態のようにきれいになります。しかし、黄色人種の場合は約1/2の確率で、「炎症後色素沈着」と呼ばれるものがこの頃に出てくることがあります。

これは一時的なもので自然と徐々に薄くなっていきますが、レーザー照射後の段階で処方されるハイドロキノンなどの美白外用薬を塗ることにより、予防効果があると言われています。

 

QスイッチYAGレーザー治療後約3~6ヶ月

個人差はありますが、照射部分はきれいになり、ほぼ完治したと言える状態になります。

 

深い頑固なシミでは、この時点でまだ少しシミが残っていることがありレーザーの再照射が必要ですが、1回目の照射から6ヶ月は空けるようにしましょう。

 

3.QスイッチYAGレーザーの注意点

顔がかゆい女性

QスイッチYAGレーザーを受ける場合、注意点を知っておかないと効果が得られづらくなる他、思わぬトラブルになることがあります。

きれいに治療するためには、以下の注意点を知っておきましょう。

 

施術前の注意点

日焼けの程度によってはレーザー治療を行えない場合があるため、レーザー照射前の日焼けは避けましょう。また、照射部位の産毛は事前に剃毛しておきましょう。

Qスイッチルビーレーザーと同様に、レーザー照射後はダウンタイムの期間があります。その為、レーザー照射後約2週間は人と顔を合わせるような大事な予定は入れないようにスケジュールを調整しておきましょう。

レーザー照射の痛み軽減のため照射前に数秒間冷却をしますが、極端に痛みに弱い方は医師と前もって相談して必要時は麻酔を行うように依頼しましょう。ほとんどの方が麻酔なしで我慢できる痛みです。

 

施術中の注意点

レーザーの照射時は我慢できる程度の痛みが生じますが、事前に大丈夫だと思っていた方でも痛みが苦痛で辛い場合もあるかもしれません。

その場合は施術中であっても痛みを軽減してもらう為に、医師にしっかりと申し出ましょう。

 

施術後の注意点

Qスイッチルビーレーザーと同様に最も注意すべきことは、レーザー照射後に生じる薄いかさぶたを絶対に剥がさないということです。

寝ている間や洗顔をする際に無意識にこすってしまい、かさぶたを剥がしてしまう可能性もある為、自然にかさぶたがとれるまでは常にテープで保護をしましょう。

また、色素沈着などのトラブルを避けるために日焼けをしないようにすることも必須です。かさぶたがとれるまではもちろん、かさぶたが取れてからも約3ヶ月は直接日光に当てることは避け、外出するときは季節を問わずしっかりと日焼け止め剤を塗りましょう。

 

稀ではありますが、毛細血管のもろい方が治療後かさぶたを無理にはがしてしまうと、レーザーの衝撃で毛細血管が破壊され皮下出血(内出血)・小さな水泡が生じることがあります。

自然治癒で1ヶ月以内に皮下出血は消失しますが、早く炎症を抑えるためには医師に軟膏の処方をしてもらうべきです。治療を行ったクリニックに連絡しましょう。

 

4.QスイッチYAGレーザーについてよく受ける質問と答え

質問に答える看護師

患者からQスイッチYAGレーザーについてよく問い合わせを受けた質問をご紹介します。

 

Q1:化粧はいつからしてもよいですか。

A:化粧はかさぶたが取れるまではレーザー照射部にテープを貼った上からすることが可能です。かさぶたがとれてからはテープを取っての化粧が可能です。

 

Q2:痛みの程度はどれくらいですか。

A:個人差はありますが、麻酔なしで我慢できる程度の痛みです。「痛くて辛い」という人はあまりおらず、1回トライアルで照射をするとほとんどの人が「大丈夫です」と言っています。

 

Q3:1回の治療でシミはとれますか?

A:シミの状態にもよりますが、このレーザーは他のしみ治療のレーザーに比べて1回で取れることが多いです。

 

Q4:アレルギーがある場合もレーザー治療を行うことはできますか。

A:光アレルギーがある場合は行うことができません。その他のアレルギーであれば可能です。

 

5.まとめ

QスイッチYAGレーザーは、Qスイッチルビーレーザーと同様に傷痕を残さずにメラニン色素のみを安全に治療しますので、周囲の正常な皮膚を傷つけることがありません。

シミの状態により2、3回程治療する場合もありますが、基本は1回の治療できれいになり、顔だけでなく身体のシミに対しても照射が可能です。

肝斑も気になる方はQスイッチYAGレーザーの施術を検討してみてはいかがでしょうか。

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